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お母さん、という役割

消費社会の中にあって、お買い物をしたり、サービスを受けたりする私たちは、
企業側にとっては「ターゲット」にすぎません。
「若い女性をターゲットにした商品」「高齢者をターゲットにしたサービス」
「ファミリー層をターゲットにした商業施設」とか、
ニュースで聞くたびに、なんだかなぁ・・・と思ってしまいます。
お金を落としてくれる人。
スナイパーに狙われている気分。

「女性が輝ける社会を目指す」という総理大臣ですが、
「仕事を持った社会人として、税収を確保できるターゲットを増やしたい」
という意味にとらえてしまうのは、うがった意見かなぁ。


男女同権が叫ばれてから、久しくたちます。
たくさんの勇気ある女性が、それまでの社会制度をおそれずに立ち上がり、
道を作って下さったおかげです。
今では多くの女性が職業を持つ時代となりました。
自分の目指す道、夢に向かって、足を踏み出して行ける時代。
まだまだ男性社会の業界も、性差別を受けることも多々あることかと思いますが、
自己をしっかり持った勇敢な女性たちが、日々、たたかっていて下さるのでしょう。

それはとても素晴らしことなのですが、
女性が担ってきた「子育て」というものが、いつのまにか、
置き去りにされているような気がしてなりません。

誰かが、職業上、安全を見守っていてくれれば 子供が育つ
というものでは、ない気がするのです。
もっときめのこまかい愛情や忍耐が、必要じゃぁないのかしら。

自分の時間を削って、自分のしたいことを我慢して、
子供に愛情を捧げるお母さんの役割は、
いつでも地味で、気楽そうで、当り前のことで、
社会と関わっていない、生産性がない などと言われがちです。
お母さんの仕事 というものが、
今も昔も、
変わらず評価されないのは、女性として とても残念なことです。



保育園を増やして 待機児童を減らせば、
女性が働ける環境を整えれば、
少子化は改善されるのでしょうか?

キャリアの中で、出産・育児のための時間をとるのは、
働く女性にとっては勇気と決断のいることです。
ましてそのことが、「当り前」のことのように受け取られてしまっては、
こんなに大変なことに、誰が足を踏み込めるでしょう。
お金も貰えて評価もされる、
短い人生、自分の好きなことをして、
自分のために時間を使った方が、よっぽど楽しいことでしょう。


消費と強者を優先する社会は、
子供たちを置き去りにしたまま、進んでゆくようです。
「豊かな日本」とは、そういうものでしょうか?
by patofsilverbush | 2014-02-02 16:15

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