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ごはん

うちの子はおにぎりが大好きです。
「もうお腹いっぱい~」と ご飯を残したとしても、
そのご飯をまるめて小さなおにぎりにすれば、ペロリと食べてしまいます。
何も入っていない、塩むすびでも大丈夫。


佐藤初女さんの代名詞といえば、やはり
見るからに美味しそうな おむすびでしょう。
まあるい形で、ぴったりと海苔にくるまれていて、タオルに包まれている、
やさしいおむすびです。

食べるものをきちんと食べていれば、
何か困難なことが起きても乗り越えられるのではないかしら
と、初女さんは語ります。
コンビニのお弁当や インスタント食品ではなく、
きちんと手を使って、心をこめて作られた食事をとっていれば、大丈夫、と。



曽野綾子さんの小説の中に、
「おにぎりは ある程度の力で握られていないと、食べたとき 力が入らないんだ」
というセリフがありましたっけ。
「コンビニにで型に入れて作ったのは、おにぎりとは言わない」


『かもめ食堂』では、フィンランドで食堂を営むサチエのメイン料理は、
日本の家庭料理と おにぎりです。
映画をみたあとで、必ずおにぎりが食べたくなるのですが、
全然 注文が入らないのに、なぜおにぎりにこだわるのかと聞かれて、サチエは答えます。
「だって おにぎりは日本のソウルフードでしょう?」
そうよね、おにぎりを食べたことのない人は、いないかもしれない。

食というのは不思議です。
お腹が満ちればそれでいい ということではなくて、
やっぱり 食材や作った人のエネルギーや気持ちがこもっていないと、
心までは満ち足りないのかもしれない。

お料理は得意でも好きでもなく、いつも同じようなメニューを、
やっつけ仕事のように作っていますし、
「ママのお料理美味しい~~!!!!」と息子が感激のあまり涙を流してくれることも、
残念ながら、もちろんありません(笑)。
「ママがご飯作らなかったらどう?」と、ある日 息子に聞いてみました。
「スーパーのお惣菜もあるし、
毎日 外食したりするのはどう?お寿司もラーメンも好きでしょう。
ピザもあるし、時にはマックもいいね」
けっこう喜ぶかと思ったのですが、意外にも ヤダと言われました。
「飽きちゃうじゃん、そんなの」

そうか、そう思うものなんだ。

このところ夕飯のメニューが給食とかぶることが多いのですが(ごめん!)、
台所でばたばたと調理する母のところへやってきて、
まな板の上からニンジンやキャベツやキュウリをつまみ食いしたり、
ときどき包丁で野菜を切ってみたり、
鍋をかきまぜたり、
クリエイティブなお手伝い・味見をしたり・・・
する毎日も含めて、「食事」ということなのかもしれませんね。

ときどき、小さな紙切れに書いた「お手紙」をくれる息子。
学校のプリントの裏だったり、メモ用紙だったりと、書くならもうちょっといい紙に書いてくれよ
と思うのですが、
いつも必ず、
「毎日 ごはんをつくってくれて ありがとう」
と書いてあるのでした。
by patofsilverbush | 2014-06-20 09:17 | 生活

日々のあれこれを綴ります


by anne