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新鮮な目と心~『赤毛のアン 第12章』・1

今月もfree birdsにお越しくださり、ありがとうございました。
アン・クラスは数回に分け、12章を読んでいましたね。
いよいよアンの「腹心の友」ダイアナが登場します。

名前だけは、マシュウやマリラから聞いていたものの、いよいよ本物のダイアナに会えるとなって、
アンは緊張に打ち震え、真っ青になり、マリラを呆れさせます。
実際にあってみたダイアナは、アンの憧れる黒髪の持ち主で、とっても美人かつ、陽気な女の子です。
アンはダイアナと、腹心の友となる誓いを交わし、
2人の友情が始まってゆきます・・・。


みなさんは、お子さんが初めて立った!初めて歩いた!日の、感動をおぼえていらっしゃいますか?
ちょっと思い出してみてください!
どんなシチュエーションだったかしら?

わたしは、息子が初めて立った時の顔を、よく覚えています。
「できた!」と言わんばかりの、得意ではちきれそうな、嬉しそうな顔!
あのとき、しゃべることができたとしたら、どんな言葉を叫んだかな?と思うのです。


初めて立った時、歩けた時、初めてワンちゃんを見た時・・・
あかちゃんは、どんなふうに世界を感じているんだろう?
初めてママと離れて幼稚園に行くとき、どのくらいの不安を感じているんだろう?


自分の居場所ができて、家族ができて、近所の人と知り合って、初めての友達ができようとしている。
ふつうなら、日常の中で少しずつ体験しながら成長してゆくことを、
アンは11歳にして初めて体験しているわけです。
赤ちゃんや、小さな子供と同じように、新しい体験に目を見張りますが、
それを言葉で表現する術も もちあわせている年齢です。

ただ「泣く」という行為でしか表現できない、赤ちゃんや子供のかわりに、
アンは
その時感じた 喜びや、悲しみや、怒りを、豊かな言葉で表現してくれます。


ダイアナに会えると聞いて、

「こわいわ、とうとうその時が来たのね。
もしダイアナが、あたしを気にいってくれなかったら どうしよう!
これこそ、わが生涯最大の 悲劇的な失望となるでしょう!」

などというアンに

「そんなに大騒ぎするんじゃないよ。
そんな仰々しい言い回しはやめておくれ。小さな子供が使うと 滑稽だからね」

とマリラは言うのですが、

きっと
いろんなことを体験し、なんとなく世間の在り方を知り、
「それは普通でしょう」「そんなものでしょう」「それがあたりまえでょう」などと
うそぶいている大人と違い、
子供は毎日の出来事を、こんな心で捉えているのではないかしら?

喜びは より大きく、悲しみも より深く。
きっと 子供の心には響くのだと。

だから このアンの 
大人にとっては なんだかおおげさすぎる言葉も、
きっとアンの心を表すには ちょうどぴったりな分量なのだと思うのです。

そのできごと、見たものに、
ぴったり調和する言葉。

「へ~あ、そう。よかったね」という言葉で 流してしまいたくなる、学校での出来事を、
息子が何十分もしゃべり続けることができるように。

アンチエイジングという言葉。
食べるものに気を使ったり、お化粧品や、スポーツや、何かを新しく学んでみること・・・
人によって さまざまな取り組み方があるな と思うのですが、

なによりも、
いつも新鮮な目と心で、
日常の物事、
身の回りの風景を見て、感じる心が、なによりのアンチエイジングではないでしょうか。

若いということは、心がやわらかいということです。
「絶望のどん底」から、「第七天国にのぼる心地」まで、
いつも感じて、それを言葉で表現できたら とても素敵だし 楽しいですよね。


え、こんな言葉づかいをしてたら、変に思われる?
うーん・・・
ご心配な方は、心の中でこっそり、つぶやいてみてはいかがでしょうか?
一人だけの秘密の遊びをしているようで、これまた楽しい気分になれそうです(笑)。






by patofsilverbush | 2014-12-18 10:34 | ferrbirds赤毛のアン

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by anne