時間の価値

ヨーロッパのある国・ある町に、
美しい 青い色のステンドグラスで有名な、大聖堂があるそうです。

それはそれは美しい、深いブルーで、
現代の技術では、出せない色なのだとか。

ステンドグラスのメンテナンスをしている職人さんが、
その秘密を 話してくれました。

「あのブルーは、数百年分の塵やほこり、カビなどがついて、
できる色なんだ。
だから、現代の技術を使っても、数百年たたないと、
あの色にはならないというわけ」


丁寧に作られたもののうえに、重なる 時の重み。
このステンドグラスを作った、数百年前の職人さんでさえ、
目にすることのできなかった、深く、崇高な色合いを、
現代の私たちは、目にすることができるわけです。




ある時、
「最近のミシンは、刺繍もできるのに、
なぜ時間をかけて、手で作るの?」
と、聞かれたことがあります。


うーん、なぜかな。
その時は、ただ、
好きだから としか答えられませんでしたが、

つらつらと考えてみるに、
手で作ると、時間がかかるから、
ということが、結局は正解のような気がします。


Q/  なぜ 時間をかけて 手で作るの?
A/ 手で作ると、時間がかかるから。
答えになっていないかな?


わたしのミシンは、今どき便利なコンピューターミシンでもなく、
刺繍もできません。
手で、刺繍できるから、別になくても困らないのね。

ミシンで刺繍したからって、手を抜いてるとも、
簡単だとも思わないし、
むしろ機械でそんなことができるなんて、 すごい!! と びっくりするくらい、
マシーン操作も苦手な、つまりはアナログ派。
誰でも気軽に、かわいいものが作れたら、それに越したことはないし、
ミシンを使おうと、手で作ろうと、
手間暇は同じではないかと 思っています。



ひとつだけ、違うことがあるとすれば、
やっぱり、手は、時間がかかる ということでしょうか。

どんなにがんばっても、それなりの時間はかかるわけで。
その手間や、時間を、
まどろっこしく感じる人は、いるかもしれません。


たぶん、わたしは その時間が好きなんですね。


わたしが作ったものを、手にとって下さる方をみていると、
手で刺繍してるの! こんなに凝ったものを! 時間をかけて!
という部分に、ものすごく反応して下さっているよう。

それはきっと、上手・下手ではなくて、
手一つあれば、できるんだ~ ということや、
できあがるまでにかかった、時の重なりに、
価値を見出して下さっているのだと 思うのです。



時間をかけて、職人さんが 丁寧に作るもの、
わたしも大好きです。
わたしが作れるものは、そんなにいいもの・素晴らしいものではないけれど、
こんなにスピードが求められる、効率主義な世界の中で、
じっくり歩むのが好きなのです。


時間が、わたしの作ったものに若干の重みを添えてくれることを期待して、
今日もちくちく。
丁寧に 一日を過ごせたらと思います。

















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Commented by みどりくま at 2015-07-01 15:25 x
ミシンでも出来るんだね!私も知らなかった。笑
でも、ミシンで出来る作品は良い意味でも悪い意味でも全く同じものが出来るわけで。作り手のちょっとした調整や、気分で決めた(笑)色や形は温かみが出て素敵だと思うわ。
その人のために時間をかけて作ったものだもの。頂いた人は、作り手の時間も頂いたような気分だと思うな♪
Commented by patofsilverbush at 2015-07-03 09:13
> みどりくまさま
うれしいコメントありがとう!
どこの国で作られたものでも、手作りのものは、温かみがあって ほっとするよね。手ならではのちょっとした歪みも味わい深いし、ほっとする~。
by patofsilverbush | 2015-06-29 09:14 | 生活 | Trackback | Comments(2)

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