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秘密基地

「学校で、“田舎の夜”っていう絵を描いてるんだ~」
と息子。
「教会があって、木が立っていて、渦巻の雲があってね」

ん?
それはゴッホでは?

だいぶん前に、ゴッホの「星月夜」を解説する番組を見たことがあって。

「こんな感じ?」
と ゴッホの画集を見せたら、
「あれ~!そう、こんな感じ・・・ゴッホだったんだ~!」
と びっくりしていましたが、
記憶の底に、印象が残っていたんですね。

「銀河鉄道も、描いたんだよ」


記憶の底に眠るものが、
ある日 ふっと湧き上がってきて、
自分なりのイメージとなり、形になってゆく。
そんな製作の過程を 見たようで、
なんとなく感動しました。




わたしもそうでしたが、
息子も、「一人になれる場所」が好きらしい。
学校の中や、近所にある、 “秘密基地”。
友達と遊ぶのも好きだけれど、
時々、ひとりでそんな場所に行っては、
一人時間を楽しんでいるようです。


学校外の “秘密基地” の場所を聞いてみると
「え、そんな人気のない場所は、あぶないよ」
と思ってしまうのですが、
わたしの好きだった場所だって、例外なく 人気のない場所だったのですから
(というか、まあ、今もね)
気持ちはよくわかる。
だいたい、彼の話を聞いただけで、場所が特定できるくらいですから、
わたしだって その場所に心惹かれていたり、することもある。
「あ~、あそこね」と 納得の場所。
一人っきりで、まったく「自分」と「まわりの気配」が同化してるんだよね。
自分自身と合致しているというか。




コミュニケーションをとることも大切だけれど、
一人っきりでいて、
磨かれる感性もある。



安全面を考えると、
何事も大人の管理・監視下において体験させることの安心感はありますが、
「誰にも見られない」からこそ、
引き出される個性も、あるような気がして・・・
母心は複雑です。



ともあれ。
ゴッホと賢治と我が息子。
三つの感性が融合されて、どんな絵ができあがったのか、
持ち帰ってくる日が楽しみです。






by patofsilverbush | 2015-12-21 09:32 | 子育て

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by anne