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待ち時間

先日、お友達の娘さんの初めての発表会があるにあたって、
当日の待ち時間に、何か必要なものはあるかしら?
と聞かれて、
そういえば待ち時間が多かったことを思い出しました。

わたしが通っていたバレエ教室の発表会は、
たいてい、午後3時過ぎくらいの時間帯に開演していました。
だいたい3時間ぐらいの公演時間としても、
そんなに舞台に出ずっぱりなわけはありませんので、
自分の出番以外は ほぼ待ち時間です。

楽屋に入るのは朝の9時。
レオタードに着替えて、まずはメイク。
子供ちゃんは順番に、
お姉さんや メイクのヘルプに来て下さった先生方にしてもらいますが、
中学生ぐらいになると、少しずつメイク道具をそろえて、
おぼつかない手つきで鏡に向かいます。
今なら100円ショップでも手に入るつけまつげが、
当時はなかなか売っている場所も少なく、
手に入れるのに苦労したような覚えが。

当日はみんなでバーレッスン、という時間はないので、
各自が自分の好きな場所でウォーミングアップして身体をあたためます。
まだお客さんが入っていない、暗い客席の隅でバーレッスンしながら
(手すりがついているので、バー代わりにちょうどいい)、
大道具さんたちが舞台を右往左往して作業して下さっているのを眺めるのも好きでした。

それから衣装、小道具すべて身につけて、舞台でのお稽古。
狭いお教室と ひろい舞台とでは、動くスペースも全然違うので、
前日にも舞台の上に立ち、
立ち位置やフォーメーション(まあいわば)などの場所の確認を入念にしているので、
当日は総確認。
修正箇所があれば修正し、
トーシューズの具合を確認し、
音、照明、すべて本番通りの最終リハーサルです。

これが済むと、
あとは開演時間まで、ひたすら待ち時間になります。

衣装を着たままでは食べられも、飲めもしないので
(この辺のお行儀はうるさく言われました!
お教室によってもさまざまなので、
衣装のまま、床の上に平気で座っていたり、
衣装を着てメイクをしたまま、本番の時間に客席に入ってうろうろしている子たちがいる
お教室もあるので、びっくりしたことを思い出します。)
レオタードで身体を冷やさないようにいろいろ着こんで、
食事を済ませ、
あとは心を落ち着けて本番にのぞみます・・・・

なんちゃって、
落ち着いていたことなんて、ただの一度もありませんけどね(笑)。

子供のころはただただ楽しく(緊張もしますけど)お友達とおしゃべりしていた待ち時間も、
だんだん、一緒に踊るお友達と、振りの確認をしたり、
苦手なところを最後まで練習していたりするようになって。
そうやって何回も舞台を踏んで、上手になりたい欲が、出てくるのかなぁ。

自分のしてきた練習の成果は、自分ひとりが引き受けることです。
成功しても失敗しても、
一人で受けて立つわけですから、
あの長い待ち時間を経て、
少しずつ、
自分のことに責任を持つ、
ということを、覚えたのかもしれません。
by patofsilverbush | 2014-02-10 10:41

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