人気ブログランキング |

優雅な日々を送るには?

一番初めに読んだ『赤毛のアン』は、もちろん村岡花子さんの訳で、
子供向けの文学全集に入っていました。
アンの他に数編の物語も、同じ一冊に編集されていたのですが、
どのお話も、興味のないジャンルだったせいか、一度も読んだことがありません。
全集とはいっても、やっぱり趣味は偏るもので(笑)、
お気に入りは繰り返し読み、興味のないものはそのままスルー。
という性質は、子供のころから変わらないようです(あ、息子のこと、なにも言えない!)

ところが最近、熱の床についている息子に付き合って、
自分の用事が何もできずにいると、手持無沙汰になってしまい、
息子にも『赤毛のアン』を読み聞かせつつ(笑。ええ、アニメも見せていますとも!
将来、プリンス・エドワード島に引っ越すべく、日々の洗脳は怠りません・笑)、
暇のおりおりに、
今まで未読だった、他のお話も読んでみました。

なんておもしろいの~!

『二十一の気球』 ウィリアム・デュボア作
アメリカのSF小説です。
のんびり気球旅行を楽しもうと、大きな気球で旅だったシャーマン教授。
ところが ほんの数日で気球は墜落してしまい、
なんとかたどり着いたのは、活火山の島。
世界中の人に、無人島だと思われていた島には、実は、
世界一、お金持ちの家族が住んでいて・・・・

というお話。

島に住む人たちの暮らしぶりが楽しく、
SFらしい、ありそうでなさそう・・・?な加減が楽しくて、
興味がなくても とにかく目は通してみるべし!と、今さら思いました。

1948年にニューベリー賞を受けたこの作品。
今では珍しくもない、オール電化の家のようなものが登場し、
初めて見るものばかりの大発明に 目を見張るシャーマン教授ですが、
驚きが覚めると、こんな感想をもらします。

 
 「わたしは気球家であります。そして、この能率主義は、わたしを退屈させるものであります。
 機械的な進歩は、
 不思議なことに、
 上品なものをゆっくり楽しむ気持ちを 忘れさせてゆくようです。
 この美しい島で、平和と暇のあるこの島の上で、
 どうして あなたがたは
 生活の一部分でもスピードアップしなければならないのですか? 」


2014年の、このスピード狂時代というか、能率主義の社会をみたら、
シャーマン教授は目を回してしまうにちがいありません。
現代に生きているわたしだって、目が回りそう!

モードも、友人への書簡に 似たような意味のことを書いています。
この大発明と大発見の時代はしばらく続き、その時代を生きるわたしたちは、
息切れしながら生きてゆかねばならないでしょう、と。

時代の流れがスピードを増してゆく、まさに その先駆けに生きていた人たちの、
そんな感想や予言の通りに、
日々の進化や、あるいは進化のように見える退化はすすむ一方だし
どん詰まりにきているのではないかなぁ というような様相も呈している最近。

そんな流れから、ちょっと身を引いたところで生きるには、
ある種の覚悟が必要かもしれないけれど、
やっぱりわたしは、
「上品なものを、ゆっくり楽しむ」、スロウペースな毎日を生きていきたいと思っています。


自分がどんなふうに生活しているのか。

忙しくして、ばりばり働いていたっていいし、
ふつうの、適当に忙しく、適当にのんびり・・・な毎日だっていいし、
ライフスタイルはひとそれぞれですが、
どんな人にとっても、大切な、生きている時間ですもの。
どんな生活をしたいかなって、
ときどき立ち止まって、自分の気持ちを確認していきたいものですね。
トラックバックURL : https://ginnomori.exblog.jp/tb/21191494
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by patofsilverbush | 2014-10-09 11:05 | 本・映画 | Trackback | Comments(0)

日々のあれこれを綴ります


by anne
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る