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通じるもの

剣道・弓道・柔道などの、日本の武道をはじめ、
ボクシングにもプロレスにも、
およそ 格闘するものには いっさい興味のないわたし。


まさか この年になって 武道教室に通うことになろうとは!
(って、合気道教室です。
そして息子の稽古を 見学しているだけですが)


と思っていたのですが、
稽古中、道場にある 合気道関連の本を拾い読みしていると、
わたしの興味と ものすごく共通している!
ということを発見いたしました。


合気道は、創始した開祖がはっきりわかっている武道ですが、

その開祖・植芝盛平の武道は「宗教」がベースとなっていることです。


こういうと語弊があり、誤解を招きそうですが、
合気道教室で ○○教を教えている、という短絡的なことではなく、


万物はみな
創造主によって創られた、等しく生きるものである、
だから戦い・傷つけあうのではなく、
互いに尊重し、自分と他者を 等しく愛し、大切にしなさい、
という思想がベースにあっての、
身体の動かし方なのです。


息子が通う道場の先生も、
「強くなる・ならない・うまい・うまくない・勝ち・負け、というより、
最終的には、精神なんですよね」
とおっしゃっているように、
そもそも、
勝敗を競うスポーツとは、まったく別の精神が、そこにあるのです。


ただ、お弟子さんすべてに それが伝わっているかというと、
そこは「神に出会う・出会わない」というのは人それぞれですので、
開祖に教わったことのある方がたの 対談集を読むと、

「開祖は
すぐ、神とか、古事記の話をするけど、
さっぱりわからなかったし 閉口した」

と言われている方 続出で、笑ってしまいました。
もちろん、道場でも、
神棚はありますが、
神さまの話をされるわけではありません。



いわゆる武芸は、
その所作が、きちんと決まっています。

先日、お借りして読んだ本には 弓道を例に挙げて書かれていましたが、
たとえば、
弓が的に当たろうと、当たるまいと、
それは重要なことではなく、

本当に大切なのは、
どのような結果であろうと、
平常心を失わないこと、
そのために、
決められた美しい所作を きちんと行うことなのだそうです。



結果に一喜一憂するのは、
相手に心を囚われてしまうこと。
心が囚われれば、そこに
相手に対する嫉妬や怒りなど、ネガティブな感情が生まれます。
その、囚われた心が、
武道でいうところの「隙」ということなのだそう。


ふうむ、なるほど。


「大切なのは 愛ですよ」
と 開祖もおっしゃっておられたそうですが、

本当に、その通りですね。



最近、
むかしから 自分が心ひかれること、
すごく好きだと思うものには、
「宗教」をベースにした、作り手の感情が含まれているんだ
ということに 気づくことが多くなりました。


モンゴメリしかり、
ゴッホしかり、
宮沢賢治しかり、
夏目漱石しかり。


豊かな色彩や、静謐さ、描写される思想。
さまざまな形で、
わたしに伝えてくれた、神さまの愛や、豊かさを、
わたしも伝えられるような心を持ちたいと、
願うからこそ、
新しく出会うものも、
そのような導きであるのだと、
思わずにはいられません。



どのような場所からでも、きちんと導いて下さる方がいるのは、
本当にありがたいことです。





















by patofsilverbush | 2015-06-08 10:29 |

日々のあれこれを綴ります


by anne