“学校”よりも 大切なこと 『赤毛のアン』第15章・1

春爛漫の6月に、グリーンゲーブルズへやってきた アン。
学校へ行かれるような “まともな” 服を作ってもらったり、
日曜学校へ行ったり、
初めての親友・ダイアナと遊んだりしながら 夏を過ごし、

いよいよ秋からの通学が始まりました。

自分の家庭から、ご近所の人、お友達・・・と 
少しずつ世界を広げていって、
さあ、初めて、親の目の届かない世界へと出かけてゆくわけです。


幼稚園に入園するとき、小学校に入学するときに、お母さんが感じる、
あの月並みな心配を、やっぱりマリラも、同じように感じます。
うちの子、かわってるけど大丈夫かしら・・・



小さな村ゆえ、この先も長いお付き合いになるクラスメートたちが、
たくさん登場し、
マリラお母さん(笑)の心配をよそに、
子どもは自分の力で、お友達も作ってゆくものですよね。
アンも楽しく学校へ通い、マリラはほっと胸をなでおろしました。


ところが、それもつかの間の事。

ハンサムだけれど いたずらっこのギルバートに、
コンプレックスの赤毛をからかわれたことで、
アンは持ち前の癇癪玉を破裂させ、
ギルバートの頭を石板で殴りつけてしまいます。

罰として、みんなの前で立たされるという屈辱を味わい、
(しかも先生ときたら、アンがこだわる名前の綴り・ANNEを
ANNと書いて 平気な顔をしているし!)
さらに翌日、
昼休み明けの授業に遅刻した罰として、
よりにもよってギルバートの隣に座らせられる、とあっては、
アンも平静ではいられません。
二度と学校へは行かないと言い出し、またもやマリラを困惑させます・・・




日本でも、男女七歳にして、席を同じうせず
と言っていたように、
男の子と女の子を隣同士で座らせるなんて、
不謹慎の極み!というような 時代。

学校で先生に受ける罰 といえば、
黒板の前に立たされることや 休み時間に外に出してもらえないこと、
放課後に残されること などがあり、
男女一緒に座らされることは、生徒たちからしてみれば、
かなりの屈辱、むち打ちの一歩手前くらいな勢いです。


同時代の物語『トム・ソーヤーの冒険』では、
腕白小僧のトムは しょっちゅう鞭でぶたれていますし、
憧れの女の子・ベッキーの隣に座りたくて、わざと
悪いことをしたことを 先生に告白したり、
罰を逆手に取った作戦も駆使していて、たくましいなぁ、という印象。



一方、女の子にとっては、やっぱり先生に怒られ、立たされるなんて、
不名誉極まりないできごとです。


ローラ・シリーズでは、
ローラが、鞭でぶたれることより悪い罰、
「家へ帰される」という罰を受けた場面が 描かれています。
それ以上の罰と言えば、もう退学しかない、というほどの重い罰で、
みんな、話には聞いたことがあったけれど、実際にそれほどの罰を受ける人はいなかったため、
教室中がしーんと静まり返ってしまいました。




『赤毛のアン』の前の、家庭少女小説のベストセラーと言えば、
『若草物語』ですから、
アンの物語には、『若草物語』を踏襲した場面がよく出てきます。


学校で屈辱的な目に合う、この場面は
『若草物語』の中で、末娘・エイミーが、
学校では禁止されている 塩漬けライムを持っていったことがばれて、
立たされる場面の パロディとも、いえるかもしれませんね。



こんなふうに、子供の成長に、学校での出来事は、
欠かせないもので、
世間の荒波?を乗り越えながら、やがてはばたける力を身につけてゆくわけですね。
たくましさだったり、柔軟性だったり。
親は 小さなことから大きなことまで、
心配しいしい、見守るしかないわけなのです。



では、物語の主人公たちの親は
いかにして、この難局を乗り越えたのか!?(笑)
続きは次回に。










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by patofsilverbush | 2016-03-03 09:11 | ferrbirds赤毛のアン | Trackback | Comments(0)

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