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常識的な価値観、は、ときに窮屈

合気道は人と競うことのない武道、というところが好きなのですが、
義父はどうしても空手とごっちゃになるらしくて、
「がんばってオリンピックに」とか「(試合で)優勝したら」と、
それはそれはしょちゅう言っています。
苦労して家族を養ってきたという自負もあるので、
「がんばって目に見える成果を出す」ということが大事みたい。
「子供たちが全員結婚して、どこのうちにも孫が生まれて、
我が家に遊びに来てくれる、こんな幸せなことはない」
と言ってくれるのはいいのですが、
「子供が結婚できないうちだってあるんだから」
「孫ができないうちは不幸だよ」
「こんな幸せになりたかったら、おまえもがんばれ」
と、
結局は他人さまと比べて、自分の基準で幸せ度をはかり、
その基準を人にも押し付けてくるにすぎません。
自分がいかに、人様の幸福を願い、人様に尽くしているかを語ってやまないし、
そんな自分がいかに幸福を築いたかの自慢話のアピールを常にしていないと気がすまない。
とても常識的な幸福の測り方なんだろうと思うのですが、
とてもとても窮屈です。

きのうも、義母が手作りしたかわいいブローチを、息子が「わぁ、すごいね!」と
胸に付けたところ、
「男がこんなものをつけたらダメ!もうはずしてお母さんに渡しなさい」と
声高に言いつのり、
義母が「べつにいいじゃないの」と言っても
「いやいやお母さん、ダメなものはダメなの!男がこんなものをつけるのはダメ!」
と、滑稽なほど大騒ぎするには、笑ってしまいました。

こうあるべき姿、
その結果としての成果。

誰にでもあると思うのだけれど、
価値観の幅はなるべく広げたいとは思います。自分にとっても、周りの人にとっても。

いつもモデルさんのようにお洒落で、インテリア雑誌に登場するような素敵なおうちに住み、
仕事もばりばりしているのにお料理上手で、ホームパーティーなんかもお手の物。
そんな自分とか、
成績優秀、スポーツ万能、正義感が強くて自分の意見もきちんと言えて、
かつ、人の気持ちも考えてあげられる優しさをもつ。
そんなうちの子とか、
いうこととはまったくかけ離れた自分であり、うちの子であるので、
けっこう早い段階で比較をやめましたが(というか、あきらめた、というのが正解か)、
そうでなかったら、けっこう劣等感を刺激されてつらかったかも、
と思うくらい、
なんとなく子供のことを張り合ってくるお母さんというのも、けっこういるもので。

張り合って結果を出すのが、楽しいのかもしれませんね。

脱落してよかったと思う今日この頃です。











by patofsilverbush | 2017-04-23 15:48 |

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by anne